エスプレッソマシンの清掃・バックフラッシュ方法について

こんにちわ。代表の上田 隆です。

皆さんはフレンチプレス、サイフォン、ドリップコーヒーなどで使ったあと、布や金属製のフィルターなら毎回洗うでしょうし、ペーパーフィルターなら使い捨てされているとおもいます。

エスプレッソマシンも同様で、使うたびにホルダー内のフィルターや、抽出口のシャワーフィルターのクリーニングをされていると思います。

エスプレッソマシンのお手入れはこちらのページで

 

でも、マシン内部の抽出系パイプはいかがでしょうか。

この部分の掃除はバックフラッシュという特殊な方法で掃除をします。

そうすることで渋みや雑味のない美味しいエスプレッソが常に楽しめるのです。

バックフラッシュとは

穴のないフィルター(ブラインダフィルターといいます)をホルダーにはめ、なかに洗剤を入れ、抽出ボタンを押します。

ポンプが作動しお湯が出ようとしますが、穴がないためホルダー内の圧力が増し、洗剤が解けた熱湯がマシン内部の抽出系パイプを逆流します。

そうすることで、パイプ内のコーヒーの汚れを綺麗にすることができます。

ただし、バックフラッシュ後には何度も洗剤無しでバックフラッシュすすぎをして、洗剤を完全に洗い流してください。

 

バリスタとエンジニア、その立場の違い

実はここで、バリスタ(美味しいコーヒーを出す)と、エンジニア(マシンを故障なく長く使う)の考えは相反します。

つまり、バリスタ側から見ればコーヒーの味を優先するため、使うごとに毎回念入りに時間をかけてバックフラッシュすることで、汚れを除去したいと考えます。

一方エンジニアからすれば、バックフラッシュをしすぎてポンプに過度な負担をかけると故障や寿命が短くなる事を心配します。

 

エスプレッソマシンを長く快適にお使いいただくと同時に、パイプ内部を綺麗な状態にして渋みや雑味のない美味しいエスプレッソをお飲みいただく。

どちらの視点も大切でバランスの取れた両立が大切です。

 

しかし、そのバランスについて両方を満足させる明確な基準をお示しできないジレンマが私たちを悩ませます。

マシンメーカーの説明書には、あるメーカーは1回のバックフラッシュの時間を10秒となっていたり、他のメーカーでは30秒と書かれています。

頻度や洗剤の有無についてもメーカー間の基準が統一されていません。

店舗側にしても1時間に数十杯出す大規模店などは2時間に1回のマニュアルだったり、小規模店では毎日終業後1回としている店もあります。

毎回洗剤を使うかどうかも基準はありません。

そこで、当社バリスタとエンジニアが話し合い当社としての基準を決めました。

 

当社がお勧めするバックフラッシュ

以下の手順で行いましょう。

 

①専用洗剤(ティースプーン3分の1程度)を入れたバックフラッシュ(9気圧⇒「5回」)

②すすぎのバックフラッシュ(9気圧⇒「5回」)

③再度、すすぎのバックフラッシュ(9気圧⇒「5回」)*洗剤臭が完全に消えるまで

④シャワーフィルターを外し、シャワーフィルターとパッキンは洗う。

⑤ヘッド内を清潔なダスターで拭きあげる。

 

①専用洗剤の分量は、ティースプーン3分の1程度としていますが、多く入れても溶けきらず残ってしまうので、溶けきるであろう量にしています(ただしこれは洗剤の種類にもよります)。

他にもブラシで磨いたりもしますが、大枠は上記です。詳しくは下記の動画をご参照ください。

 

①~③の9気圧5回とは、抽出圧9気圧に達したら抽出OFFにすると三方弁が開き、パイプ内部のお湯と空気がプシュッという音とともに排出されます。

その場合、抽出圧メーターがあれば(主にロータリーポンプ)そちらで確認してください。

抽出圧メーターがないマシンの場合(主にバイブレーションポンプ)は、5秒~7秒程度を目安としてください。

9気圧に達した(または超えた)まま抽出し続けると、ポンプへの負担が増し故障の原因となります。

バックフラッシュの頻度は、エスプレッソマシンを使用した日は最低でも1日1回は必ずしましょう。

また、1時間で30杯以上のペースで抽出する繁忙店の場合、上記②と③の工程(洗剤を入れない)を2時間に1度のペースでして頂く事で、味に渋みが出るのを防ぎやすくなると思います。

 

バックフラッシュNGなマシン

このようにバックフラッシュの頻度、時間のバランスをとることで美味しいエスプレッソがマシンに負担なくできますが、そもそもバックフラッシュには向かないマシンがあります。

まず、ボイラーと抽出パイプが一体のマシンにはお勧めできません。

バックフラッシュによって洗剤や汚れたお湯がボイラーに入り込むからです。

スチームパイプとホットウオーターパイプが共用になっているマシンがそうです。

家庭用マシンに多い構造ですので、業務でお使いのお客様は少ないと思います。

 

あとは、ピストンレバーマシンです。

こちらは三方弁がない構造なのでエアーが抜けず、バックフラッシュをするとホルダーが外れなくなります。

当社でお買い上げのマシンでしたらバックフラッシュができるかどうか、お調べしますのでお問い合わせください。

 

それでも色々な考えがある

このように当社としての基準を決めましたが、それでもいろんなご意見はあると思います。

バリスタとエンジニア、どちら側に軸足を置くかで変わるからです。

いずれにせよ、エスプレッソマシンやグラインダーはエスプレッソドリンクを作る調理器具です。

マシンを常に清潔に保っていただき、正しいバックフラッシュの方法で雑味のない美味しいコーヒーを提供いたしましょう。

 

なおバックフラッシュに関する情報は フォローアップセミナー でも、実演して詳しくご説明しています。

マシンご購入時にお付けする、防水加工の説明冊子にもバックフラッシュの方法を説明しています。

バックフラッシュに必要な、ブラインドフィルター予備ホルダー専用洗剤ブラシ類など掃除用具一式は弊社サイトで販売中です。

最後に、バックフラッシュの動画をごらんください。

動画内の作業について。
熱くなったグループに触れそうな作業や
熱湯を出しながらの作業があります。火傷しないように慎重にお願いします。

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ABOUTこの記事をかいた人

上田 隆

1959年奈良県天理市に家電販売店の2代目として生まれる。関西大学第一高等学校・関西大学卒。1987年株式会社大一電化社社長就任。その後は会社ヒストリー見てね。趣味は、オーケストラ演奏(トランペット)と読書。