安曇野のわさび

お盆休みに家族で安曇野へ行ってきました。

父親が、大のワサビ好きなのでお土産には「生わさび」ときめておりました。

僕が抱いてた「ワサビ畑」のイメージは、農家の方々が森の中の湧水か梓川の源流近くで自然を生かして静かに育てていて、鳥の鳴き声、水のせせらぎと水車の音だけの世界。安曇野もそうだと勝手に想像しておりました。

で、旅館で教えてもらったのが「大王わさび農場」。(安曇野でワサビ農園はここしかないそうです。)

早速翌朝、車で向かいました。

ナビでもすぐに出る有名なところなんだ。

と、「大王わさび農場」の1キロ手前あたりで渋滞が始まりました。

しかも、途中通過する交差点でほとんど全ての車がワサビ農場方面に向かっています。

観光バスが何台も連なっている先の道路を挟んだ両側に広大な駐車場があり警備員が猛暑の中、次々に入ってくる車の誘導をしています。

ようやく駐車して農場の方に向かったら、売店を通らないといけない仕組みになっています。

水車と鳥の鳴き声の中で素朴な農家の方々が・・・・。

と思っていましたが、これは巨大なわさびのテーマパークそのものではありませんか。

ごった返す売店を通過してわさび農場へと向かいます。

インフォメーションには、大正4年に創業者深澤勇一氏の開拓者精神から、あたり一帯の土地15ヘクタールを苦労して買い上げ開墾に着手。

20年もの歳月をかけて開墾が完了した。

その6年後の昭和16年に創業者が亡くなり2代目にバトンタッチ。

2代目はさらにワサビ育成を推し進め、売店棟、レストラン棟を開設。昭和59年に亡くなり3代目にバトンタッチ。

さらに規模を拡大させ、新社屋や新工場を新築して今や年間120万人が訪れるテーマパークとなり現在に至っています。

湧水を引いたその広大なワサビ畑一面には、直射日光遮断用の黒い布が覆っています。

水辺の水車小屋には黒澤明の「夢」のロケに使ったとか、NHKひまわりのロケに使ったとかの案内が。

水路には10人以上乗れるボートで川下り、安曇野らしい水車と水辺が見える抜群の写真スポットには(そういえば最近見かけなくなった)記念写真を撮るおじさんが呼び込みしています。

買い物しなくても(絶対買ってしまいますが)楽しめるアトラクションが満載です。

売店には、定番の生ワサビとワサビ漬けはもちろんのこと、ワサビソフトクリーム、ワサビビール、ワサビマヨネーズ、わさびコロッケ、ワサビところてん、ワサビカレー、ワサビドレッシング、ワサビこんにゃく、ワサビチョコ、ワサビカステラ・・・・。

まだまだありますがきりがないくらい考えられるワサビ加工食品を開発して製造直売しています。

ワサビのような脇役の食材を使って様々なオリジナル商品を作り出し、しかもそのほとんどを自社店舗で直販。食品メーカーや農協に卸すのと違い、これは利益率に大きな違いが生まれます。

さらに畑から製造工程までを見せることで農園+工場をテーマパーク化して、地元へ観光客も呼び寄せる。

「商品おこし」「会社おこし」「町おこし」全てを成し遂げ、一見地味な農作物を1点勝負で、大きなビジネスにする完成形を見た思いでした。

さらに感心したのは(間違ってたらすみませんが)、大手資本が入ってる風もなく創業者一族が3代にわたり試行錯誤を繰り返して先代の考えを具現化し、発展させている姿にも感動しました。

ひなびたワサビ畑を期待していた一人の観光客目線では少し残念ではありましたが、仕事柄何を見てもついビジネス的に考えてしまう僕にとっては違う意味で衝撃的でありました。

暑さとカルチャーショックで写真とるの忘れていましたので、大王わさび園のWEBサイトでこのテーマパークをご確認ください。http://www.daiowasabi.co.jp/

 

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ABOUTこの記事をかいた人

上田 隆

1959年奈良県天理市に家電販売店の2代目として生まれる。関西大学第一高等学校・関西大学卒。1987年株式会社大一電化社社長就任。その後は会社ヒストリー見てね。趣味は、オーケストラ演奏(トランペット)と読書。